ArchLinuxのインストール(前篇)
今回はArchLinuxのインストールを自分用のメモを兼ねて書きたいと思います。
ArchLinuxはとてもシンプルなディストビリューションです。
Ubuntuを使っていたのですが、自分が知らないうちにいろいろなソフトが動作してしまうのが嫌だったので勉強を兼ねて今回初めてインストールしてみることにしました。
軽い気持ちでArchLinuxインストール開始したことに後悔
Ubuntuとおんなじつもりでインストールしちゃいけないねぇ
— とーくん (@KTokunn) 2014, 6月 9
ブータブルUSBの作成
OSのインストールのために起動ディスクを作ります。CDやDVDより早いUSBから起動します。
ブータブルUSBの作成にはUbuntuを使います。他のOSを使ってのできます。Windowsの場合はUnetbootinなどがあります。
こちらのサイトの下の方からJapanを探してisoイメージファイルをダウンロードしてきてください。
私の場合はJapanからftp.tsukuba.wide.ad.jpを押して、archlinux-2014.06.01-dual.isoをダウンロードしました。
ダウンロードしてきたファイルがあるフォルダに移動してください。大概の場合は~/Downloadsフォルダにあると思います。
cd ~/Downloads
USBをパソコンに接続してください。このUSBに書き込むのでUSBの中に保存されているデータはすべて消えてしまいます。大切なデータはバックアップをとっておいてください。
次にUSBのデバイス名を確認します。
sudo lsblk -f
USBの/dev/sd*を探してください。
私の場合は/dev/sdc/でした。
デバイス名がわかったらいよいよ書き込みます。
"/dev/device"の部分をさきほど調べたデバイス名に書き換えて、次のコマンドを実行してください。
isoファイルの名前もダウンロードしたものに変えてください。
dd bs=4M if=./archlinux-2014.06.01-dual.iso of=/dev/device && sync
止まってしまったように見えますが、USBのアクセスランプをみるとしっかり点滅しています。終わるまでしばらくお待ちください。
終わったらブータブルUSBの出来上がりです。パソコンからUSBを抜いてください。
インストーラの起動
先ほど作成したブータブルUSBをインストールするパソコンのUSBポートに接続してください。
パソコンの電源を入れます。この時にBIOSの設定を変更して起動順位を変える必要があるかもしれません。
BIOSの設定はパソコンによって異なりますので、ネットで調べたり説明書を読んでください。VAIOのASSISTボタンがあるモデルでは、ASSISTボタンを押して、「USBメモリーやディスクから起動[F11]」から起動してください。
無事に読み込まれるとブートローダーが起動します。Boot Arch Linux (x86_64)を選択してEnterを押してください。
しばらく待つとCUIがrootで起動します。インストーラというより、単にOSをUSBブートした感じに近いですね。
インストーラの設定
これからインストールを始めます。こちらのサイトではとてもわかりやす説明されているので参考にするのも良いかもしれません。
まずは、キーボードレイアウトを変更します。デフォルトではUSになっています。
Shift+2で@になったり、Shift+;で:になったり、とても打ちづらいので普段から慣れている日本語キーボードにします。
loadkeys jp106
次にフォントを変更します。これで文字化けしてしまう可能性を下げることができます。
setfont Lat2-Terminus16
言語の設定をします。/etc/local.genのファイルを編集します。
vi /etc/locale.gen
開いたら、
#en_US.UTF-8 UTF-8
の頭の#を削除してください。
更新します。
locale-gen
インターネットの接続を確認します。
ip link
でインターフェイス名を確認できます。
ping -c 5 www.google.co.jp
でネットにつながっているか確認してみましょう。
無事にpingが通ったらネットに接続されています。
パーティションの設定
パーティションの設定をします。インストールするデバイス名を確認してください。
lsblk -f
パソコンをArchLinux Onlyで使う場合はデバイス名は/dev/sdaになると思います。
まず、パーティションテーブルを消去します。
sgdisk --zap-all /dev/sda
パーティションを作成します。
fdiskを使って行います。
fdisk /dev/sda
これでfdiskが起動します。
起動したら o と入力してEnterを押してください。
いよいよ切っていきます。
1. Command (m for help): と表示されたら n と入力してEnterを押してください。
2. Partiton type: Select (default p):と表示されたらデフォルトでおkなのでそのままEnterを押してください
3. Partiton number (1-4, default 1):と表示されたら1で良いのでそのままEnterを押してください。
4. First sector (2048-209715199, default 2048): と表示されたらそのままEnterを押してください。
5. Last sector, +sectors or +size(K,M,G,T,P) (2048-2-9715199..., default 209715199):と表示されたら +15G と入力してEnterを押してください。
2つ目のパーティションを切っていきます。
先ほどと同じような手順で行います。
1. Command (m for help): と表示されたら n と入力してEnterを押してください。
2. Partiton type: Select (default p):と表示されたらデフォルトでおkなのでそのままEnterを押してください
3. Partiton number (1-4, default 2):と表示されたら 2で良いのでそのままEnterを押してください。
4. First sector (2048-209715199, default 2048): と表示されたらそのままEnterを押してください。
5. Last sector, +sectors or +size(K,M,G,T,P) (2048-2-9715199..., default 209715199):と表示されたらそのままEnterを押してください。
次に p を入力して、ちゃんと設定できているか確認してください。
最後に、w を入力して、書き込みます。
ファイルシステムの作成
ファイルシステムを作成します。
mkfs.ext4 /dev/sda1 mkfs.ext4 /dev/sda2
パーティションのマウント
インストールをするために、先ほど作成してパーティションをマウントします。
まず、rootパーティションを/mntにマウントします。
先ほどの通りにやった場合は、rootパーティションは/dev/sda1です。
mount /dev/sda1 /mnt
次に、homeパーティションを/mnt/homeにマウントします。
先ほどの通りにやった場合は、homeパーティションは/dev/sda2です。
mkdir /mnt/home mount /dev/sda2 /mnt/home
ミラーの選択
mirrorlistを編集してミラーを選択します。
nano /etc/pacman.d/mirrorlist
開いたファイルの好みのサーバを1番上にコピーします。
1番上には Server=http://ftp.jaist.ac.jp/pub/Linux/ArchLinux/$repo/os/$arch が良いでしょう。
インストール
pacstrapスクリプトを使ってシステムをインストールします。
pacstrap -i /mnt base base-devel
fstabの生成
これがなんなのかよくわかってませんが公式に書いてあるので実行します。勉強不足なのでちゃんと理解できるようになりたいですね。
genfstab -U -p /mnt >> /mnt/etc/fstab vi /mnt/etc/fstab
新しいシステムの設定
chrootで新しいシステムに入ります。
arch-chroot /mnt /bin/bash
Localeの設定をします。
vi /etc/locale.gen
開いたら、
en_US.UTF-8 UTF-8 ja_JP.UTF-8 UTF-8
のコメントアウトを外します。
locale-gen echo LANG=en_US.UTF-8 > /etc/locale.conf export LANG=en_US.UTF-8
キーボードの設定をします。
loadkeys jp106 setfont Lat2-Terminus16
再起動後も維持させるためにファイルに書き込みます。
vi /etc/vconsole.conf
中に以下の内容を書き込みます。
KEYMAP=jp106 FONT=Lat2-Terminus16
タイムゾーンの設定をします。
ln -s /usr/share/zoneinfo/Asia/Tokyo /etc/localtime
hwclock --systohc --utc
pacmanの設定をします。ubuntuでいうところのapt-get ですね。
vi /etc/pacman.conf
開いたら以下の部分のコメントアウトを外します。
[multilib] SigLevel = PackageRequired Include = /etc/pacman.d/mirrorlist
更新をします。
pacman -Sy
ルートのパスワードの設定
passwd
パックマンパックマン
apt-get じゃなくて pacman
— とーくん (@KTokunn) 2014, 6月 9
ブートローダーのインストール
ブートローダーのインストールを行います。
SyslinuxやGRUBがありますが、今回は簡単なSyslinuxをインストールします。
pacman -S gptfdisk
ブートローダーをインストールします。
pacman -S syslinux syslinux-install_update -i -a -m
最後にrootパーティションをsyslinux.cfgに設定します。
vi /boot/syslinux/syslinux.cfg
次の部分を書き換えます。
LABEL arch .... APPEND root=/dev/sda1 rw ....
パーティションのアンマウントと再起動
chrootを抜けます。
exit
アンマウントします。
umount -R /mnt
再起動。
reboot
ふぅ、、、
無事に起動しましたか?
ここまでは公式の丸パクリでした。
次から細かい設定をします。
ここからは人それぞれの好みですね。
archlinuxにsudoをインストールし終えた!
rootでログインしなくていいからすごく楽
— とーくん (@KTokunn) 2014, 6月 10
いろいろなものをためしてみてください。
長くなってしまったので続きの設定はまた明日です。
何かありましたら、Twitterなどでご質問ください。お待ちしています。 @KTokunn